塚本謙太郎さんのハンドメイドブランドKTWから10年ほど前にリリースされ琵琶湖を中心に活躍した伝説のハンドメイドクランク『漁師クランク』
その『漁師クランク』がハンドメイドブランドのKTWからミブロに・・・。そしてプラ製になり生まれ変わります!
漁師クランクとは?
出典:http://mibro.info/?page_id=24
福岡のハンドメイドビルダー塚本謙太郎さんが手がけるKTW。(ボクにとってクランキングの神様です。福岡のフィッシングショーでお会いした時は、もう嬉しくて嬉しくて血圧が上がってしまいました笑)
どのクランクも各々が独自の個性を持ったルアーなのですが、その中でも一際異質な存在とでも言うか時代を先取りしたマグナムクランクの要素を含んだ【元祖】マグナムクランクが漁師クランクでした。
琵琶湖の職業アングラー達の要望から開発された漁師クランクは、キャスト、リトリーブ共に、ロングディスタンスを意識したサイズ感をもつクランクベイトです。ルアーの振動派を吸収しやすいウィードエリアにおいても、その波動は減衰しにくく、強くそれでいてナチュラルにアピールします。軽快なアクションこそが絶対条件と誤解されやすいシャロークランクにおいて、グラスベッドマスター達のクランクベイトに求める条件は、意外にも高質量、低浮力でした。そしてそれは、琵琶湖に限らず、風の当たるマッディシャローでビッグバスが口を使う条件と同じだったのです。
プラ製で漁師クランクが復活
出典:塚本謙太郎のブログ
惜しくも現在はウッド版『漁師クランク』は生産されていないようですが、漁師クランクがミブロブランドからプラ製で復活します。
ウッド版漁師クランクのスペックが以下の通りです
ボディレングス:75mm
ウエイト:3/4ozクラス
潜行深度:1.5~1.8m
出典:塚本謙太郎のブログ
今回レッドシダーからプラ製になっただけではなく、ボディサイズも2まわりほどサイズアップ!よりマグナムと呼べるサイズになって復活します。
NEW漁師クランクのスペック
ボディレングス:90mm
ウエイト:27g(リング、フックなしで24g)
出荷時のフック:イチカワフィッシングRCカマキリ ♯1
潜行深度:最大2.5m
価格:2200円
気になるリリースの時期は2018年10月末〜11月!!!(予定!塚本さん早く発売して・・・)
NEW漁師クランクの特徴
出典:Lure NewsR
漁師クランクの特徴ですが、ウッド版漁師クランクの特徴であるフラットサイドほどではない絶妙に平たいボディを引き継いでいます。
フラットサイドに近いボディ形状によりハイピッチなアクションは想像できると思いますが、もう一つ注目したいのがマグナムクランクのネックである巻き抵抗です。
まだ発売されていないルアーなので想像の域を出ませんがおそらく世の中のマグナムクランクと呼ばれるモノよりも楽に巻けるのではないでしょうか。
ボディサイズをなんとなく把握
上から KR3、RTO2.5、イヴォーク2.0どれもボディレングス70mm前後のやや大型に分類されるクランクベイトです。
次にマグナムクランクと呼ばれるSKTマグナム、・・・名前忘れた・・・、ショットストーミーマグナムTDM、イヴォーク4.0
NEW漁師クランクのボディレングス90mmに近いのは上から2番目のルアーなのですが、名前がわからないので別のルアーで比較してみましょう
KVD8.0とSTKマグナムです。KVD8.0が90mm程度のボディレングスです。
最も有名なマグナムクランクといえばSTKマグナムですかね。今やマグナムクランクといえばSTKというぐらい知名度の高いSTKマグナムと比較するとご覧の通りです。
そう、一般的にマグナムクランクと呼ばれるクランクと比較すると全然小さいんですよ。
マグナムクランクといえば取っ付きにくいジャンルのルアーですよね。琵琶湖しか釣れないルアーというイメージを持つ人も多いかも入れませんが、これを見たらそんなに大きくないでしょ?
漁師クランクはマグナムクランクのNEWスタンダードに?
漁師クランクのボディレングス90mmというマグナムクランクの中ではやや小ぶりなボディサイズが琵琶湖のような広大なフィールド、デカバスレイク以外で新たなスタンダードになる予感がします。
マグナムクランクといえばウエイトも2oz前後ありタックルを選びますよね。しかし、漁師クランクは約1ozとマグナムクランクとしては軽量な部類に入ります。
やや小ぶりなサイズなので少し大きめのクランクとして手軽に野池、リザーバーでも活躍するでしょう。ぶっちゃけ地方のリザーバーでSTKマグナムのようなフルサイズマグナムクランクで釣るのってなかなかしんどいんです笑
しかし、ほんの少しボディサイズの小さいKVD8.0はわりと普通に釣れるんです。つまりちょっと大きすぎるんです笑 マザーではなかなか釣れないけど、ジョイクロマグナムは普通に釣れてしまうみたいな感じですかね
フルサイズマグナムクランク未満、70mm前後のやや大きめのフルサイズクランク以上のマグナム未満フルサイズクランク以上のクランクベイトが地方のフィールドではマグナムクランクのNEWスタンダードになると思うんです。
マグナムクランクというジャンルの細分化
マグナムクランクといえばTHEクランクベイトというべき丸みを帯びたボディ形状のモノがほとんどです。
漁師クランクゆずりの薄く平たいボディデザインは健在。
このボディシェイプで魚が水を蹴るような自然なタービュランスを生み出し、警戒心の強いビッグバスに捕食スイッチを入れてしまう・・・というのが漁師クランクのコンセプトです。
引用:塚本謙太郎のブログ
NEW漁師クランクの特徴である薄く平たいボディデザインという他のマグナムクランクと完全に差別化された特徴があります。
フルサイズのマグナムクランクは地方のフィールドでは少し大きいという話をしましたが、それだけならKVD8.0があればいいじゃんって話になります。
そこでKVDのような90mmクラスのマグナムクランクとは完全に差別化されたフラットボディの『漁師クランク』とKVDのようなラウンド形状のマグナムクランクの使い分けができますよね。
”一日巻き続けられる事”
大型のクランクベイトの持つ集魚力、出会い頭に口を使わせるインパクトは既に周知の事。しかし、反面その大きな巻き抵抗からその釣りを続ける気力を奪ってしまう事も多くあります。
本来巻き抵抗の大きなルアーを巻くにはローギアリールを使った方が楽なのですが、大型魚の遊泳速度やリアクションバイトを考慮してノーマルギアやハイギアリールを使って高速巻きしなければならない事も多々あります。
漁師クランクは大型ボディでありながら驚くほど軽い巻き心地で1日巻き続ける事が可能です。
リトリーブの強弱も付けやすく、グラスに絡んだ場合にほぐすのも楽になります。
また、ウェイトが24gとキャストもし易く、専用のゴツいタックルを組む事無く、普段クランクやチャターに使ってる巻物タックルで気が向いた時に投げる事が出来ます。
引用:塚本謙太郎のブログ
正直マグナムクランクが釣れるんだっていうことを体験しない限り、この超絶しんどい巻き抵抗のルアーを巻き続けることはできないと思うんです。
イヴォーク4.0など話題のマグナムクランクの使い方・おすすめのリール、ロッドは?
この記事の中で速く巻く為のローギアと書きました。ローギア、ノーマルギア、ハイギアを実際に使って見て行き着いた僕なりの答えがローギアだったのですが、ノーマルギア、ハイギアで巻き切れるのであればこの釣りにローギアは必要ないわけです。
フラット系ボディというだけで従来のマグナムクランクよりも楽に巻けると想像しているのですが、塚本さんのブログの内容のように軽く巻き続けることができるのであれば今までよりも取っ付きやすい新たなマグナムクランクのジャンルになると思います。
新たなジャンルというよりもマグナムクランクというジャンルがより細分化されると言った方が正しいのかもしれませんね。
- 従来のマグナムクランクよりもやや小ぶりなボディサイズ
- 約1ozと軽量でタックルを選ばない
- フラットなボディ、ハイピッチアクションで差別化
最後に
琵琶湖のような特殊なフィールド以外でも使いやすいサイズ感、差別化された独自の形状、タックルを選ばない1ozというウエイト。
KVD8.0がバンクを流すだけで普通に釣れてしまうように、NEW漁師クランクもマグナムクランクらしくない使い方(世間一般のマグナムクランクの使い方とは違うっていう意味)でも十分に活躍するのではないかと期待しています。
取っ付きにくいデカイクランクであるマグナムクランクというジャンルをより身近なモノにしてくれるNEWスタンダードだと確信しています。
今後、各メーカーからこのサイズのマグナムクランクが登場するのではないかと予想しているのですが、ウッド版漁師クランクが『元祖マグナムクランク』であったように『NEW漁師クランク』も新基軸の『元祖マグナムクランク』と呼ばれる日がそう遠くないように思いました。
2018年秋には発売されるようなので秋の巻きモノシーズンにフルサイズマグナムクランク未満、フルサイズクランク以上のNEWスタンダードマグナムクランクを使ってみてはいかがでしょうか?
追記:塚本さんのブログにKVD8.0との比較画像がアップされましたね!
出典:塚本謙太郎のブログ