みなさんこんにちは。
現在、ダイワSVスプール1012G1とZPI NRC001Mをメインスプールとして使っています。スティーズA TWの純正スプールを全てこれらのカスタムスプールに交換するほど気に入っています。
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どちらにも共通することは必要な量しか巻かずに済む絶妙なラインキャパということです。スプールの本来の性能を低下させることなく使うには如何に無駄なラインの量を減らすかということが重要です。
↓↓↓以前書いた記事ですが必要な分だけ巻くための方法や必要な分だけ巻く事のメリットについて書いています。
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今回はダイワが誇るSVスプール1012G1と話題沸騰のZPI NRC001Mを使い込んで感じた違いについて書いていきます。
最も大きな違いはブレーキユニット!!
SVスプールとNRC001Mの大きな違いはインダクトローターがとび出すタイプか固定式かどうかという事です。
NRC001MはSVスプールよりもパーツ点数が少ない事でスプール重量の軽量化に貢献しています。
NRC001Mは驚異の軽さ・・・
毎度おなじみ0.5gでしか測れない秤での計測なのですが、スプール単体で約7.5g。SVスプール1012G1が約11gです。
FCスナイパーAZAYAKA12lbを60m巻いた状態で約15gです。如何にラインが重たいかがわかると思います。
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スプール単体の重量を表記する場合だいたいがベアリングが入っていない重量が多いのですが、NRC001Mはベアリング込みで7.5gという驚異的な軽さです。
ラインのストック量があまり多くないことによって慣性モーメントが低くなります。更にスプールが圧倒的に軽いことによって少ないブレーキ力で扱えます。
参考までにSVスプール1012G1に太めのPEの下巻きとフロロリミテッド12lbを50m巻いた場合で約18.5gでした。
オーバーヘッドキャストのように初速がグンっと上がってしまう場合はサイドハンドやピッチングの時のような弱めのブレーキ設定ではブレーキ力が足りなくなりとてもピーキーになりますが、それだけレスポンスのいいスプールだということでしょう。
FCスナイパーAZAYAKA14lbを60m巻いた場合は約16gという結果でした。
ちなみにSVスプール1016G1にフロロ14lbを70m巻いた場合は約22g・・・。
SVスプールとの比較:飛距離の違い
あまりオカッパリをしないので大遠投をしないのですが、同じ条件でキャストした場合間違いなくSVスプールよりも飛距離が出ています。
SVスプールのようにブレーキ設定をほとんど変える事なく様々なキャストに対応するわけではありませんが、ブレーキ設定を頻繁に調整する、もしくはサイドハンドやぴっティングの時のような弱めのブレーキ設定にしておいてあとはサミングでカバーするのであればオカッパリでも強い武器となるでしょう。
SVスプールとの比較:フィネスへの対応力
1012SVスプールとNRC001Mをベイトフィネスよりの用途で比較した場合、NRC001Mの方がフィネスよりの使い方ができます。
SVスプールの場合はスプールの半分ぐらいまでラインの量を抑える事でベイトフィネス寄りのセッティングにできますが、NRC001Mのライン量を同様に減らした場合 SVスプールよりもさらにフィネスな領域までキャストできるようになります。
ラインをフルに巻いた場合SVスプールで5gシンカーのダウンショットを投げると多少スプールがモタツク感じがしますが、NRC001Mは快適にキャスト可能です。
バーサタイルにトラブルなく使うならSVスプールがオススメ
NRC001Mはサイドハンドやピッチングでレスポンスの良さが感じられるスプールだと思っています。ベアリング込みで8g弱の軽量なスプール、ミドルスプールによる適正なラインストック量によって、この独自のキャストフィールを実現しているのでしょう。
例えば、ワイルドハンチのような10g前後のクランクを投げた場合、サイドハンド、バックハンドでは最高のポテンシャルを発揮してカバーに吸い込まれていくような低弾道で最後まで失速しない鋭いキャストが出来てしまいます。SVスプールよりも最後まで失速感ない鋭いキャストができるイメージです。
この独自のキャストフィールはまるで自分のキャストが上手くなったと勘違いしてしまうほどです。しかし、良いことだけではなく、サイドハンド、バックハンドの場合ブレーキダイヤルは6〜10の範囲で調整して気持ち良く投げれるのですが、オーバーヘッドになると明らかにブレーキ力不足を感じます。
ルアーにもよりますが15前後までブレーキ力を強めればオーバーヘッドで力強く振り切ってもストレスなく投げれるのですが、そうなるとNRCスプールの固定式マグネットブレーキの欠点が顕著に現れてきます。それは何かというと・・・固定式故にキャストの時以外でも同じようにマグネットブレーキが効いているの事による巻き感度の低下です。
感度の低下と聞くとイメージし難いかもしれませんね。簡単にいうとメカニカルブレーキを締め込んだ時のように巻きが重たくなるわけです。SVスプールもブレーキを強くすれば巻きは多少重たくなりますが、NRCのような固定式マグネットブレーキほど影響はないですね。特にクランクベイトのような巻き物にはこの巻きの重さが気になります。
サイドハンドのようにスプールの初速が上がりすぎないキャストには最適ですが、オーバーヘッドのように初速がグンっと上がるようなキャストではブレーキをやや強めに掛けてあげないとトラブルの嵐です。(初速をサミングで抑えればなんてことないのですが)
その点では、サイドからオーバーヘッドのフルキャストまでブレーキ設定を頻繁に変えることなくトラブルレスなSVスプールに軍配が上がります。
- 撃ちモノ限定なら断然NRC001Mがオススメ
- 巻き物でもサイドハンドやバックハンドのように初速が上がらないキャストならブレーキ力を必要以上に強く強くする事なく快適に扱える
- ブレーキ設定を頻繁に変更することなくどんなコンディションでもストレスフリーに様々なルアーを扱いやすいのは断然SVスプール
- 天候、ルアー関係なく快適なキャストで釣りに集中できるのはSVスプール
最後に
SVスプール、NRCスプールのどちらも非常に優秀なスプールです。ラインキャパをみてちょっと少ないと不安になる人も多いかと思いますが、個人的には実用的なラインキャパだと思ってます。実際に使わないラインをスプールにストックすることはラインキャパの安心感という事以外何のメリットはないでしょう。
話は逸れましたが、最終的にはSVスプールでもNRCスプールでも好きな方を使えばいいと思います。そのぐらいどちらも良くできたスプールです。
敢えていうならば、巻き物を含めある程度バーサタイルに使いたいならSVスプール。
5gのダウンショットのように34mm径スプールでは少し投げにくさを感じるようなリグまで快適に扱えるフィネス寄りのバーサタイル性能や撃ちモノのピッチングでのレスポンスを求めるならNRCスプールがオススメです。
SVスプールでもラインキャパを少なくして使用すればベイトフィネス寄りの使い方ができますが、そうなると他の使い方が出来なくなってしまいます。ラインをスプールエッジに近くまで巻いた場合のレスポンスはNRCに軍配が上がります。
個人的な見解ではラインを少なく巻けばそこそこ軽いルアーまで扱えて、ラインを多めに巻けばミドル級を万能で尚且つ快適にトラブルなく使えるのがSVスプール。
SVスプールの下限よりさらに軽いところまで扱えて、スプールのレスポンスの良さが際立っているのがNRCといったところです。
ワームの釣りにはNRC001M、巻き物にはSVスプールというのが現在のボクの使い分けです。(ログとか軽くて投げ難いルアーにはNRCを使う事もありますけど・・・)