アイキャッチ画像出典:http://legitdesign.co.jp/products/wild-side
各社様々なグラスロッドをリリースしていますが、最近のラインナップにあるロッドはほぼ全てがグラスコンポジットですね。
ボクもグラスコンポジットは大好きです。グラスの『ダルさ、重い、投げにくい、感度が悪い』そんなデメリットが排除されてカーボンとグラスのいいとこ取りな訳ですから。
今は亡き名竿シマノ『ファイナルディメンション』からボクのグラスロッドはスタートしたのですが、いろんなグラス(コンポジット)や低弾性カーボンのクランキングロッドを買い漁ってきたボクが辿り着いた境地
【ピュアグラスクランキングロッドの世界】について書いて行きます
唯一無二の存在【ワイルドサイド】ピュアグラスシリーズ
以前、ボクのワイルドサイド愛に満ち溢れた記事をアップしました。そこまで読んでもらえる記事ではないだろうと思っていたのですが、過去に書いていたブログを含め過去最高PV数を更新してしまいました。
関連記事:レジットデザイン】ワイルドサイドを使ってわかった曲がるロッドのメリット
↑いつの間にか本数がどんどん増えていき現在13本所有していますが、実際にフィールドでよく使用しているワイルドサイドの簡単なインプレを書いています
さて、ワイルドサイドシリーズでも異色の存在というか(まあ、ブランクスの色も違いますけど)やりすぎ感が半端ないピュアグラスシリーズ。
グラスロッドといえばグラスコンポジットを指すと思います。どのメーカーのグラスロッドのラインナップを見てもグラスコンポジットばかりですよね。
- 重い
- ダルイ
- 感度が悪い
- 投げにくい
これがグラスロッドのイメージだと思います。グラスのマイナスなイメージの部分を補うためにグラス100%ではなくて、カーボンとグラスを組み合わせたグラスコンポジットが主流なわけですよ。
グラスロッドの良さを残しつつ、カーボンロッド風に仕上げたロッドが現在の主流だと思いますが、昨年ワイルドサイドからリリースされたピュアグラスシリーズは、グラスコンポジットが主流となった現代のバスロッドとは逆を行く唯一無二の存在です。
グラスコンポジットにする事でよりカーボンロッドテイストに近づくと思うのですが、近づくと同時に『本来のグラスらしさが失われてしまった』ような気がします。
確かにグラスロッドと比較しても投げやすいし、感度もいいし、ダルダルなブランクでもない。あっ、当然軽くもなってますね。
どう考えたってその方が使いやすいですよ。ボク自身もワイルドサイドを使うようになるまで【グラスコンポジットであること】になんの疑いも不安もありませんでした。むしろこれで正しいのだと。
市場にも今時、コンポジットではないクランキングロッドなんてないのではないでしょうか。そんなグラスロッド=グラスコンポジットという時代にレジットデザインが風穴を開けてしまったわけですね。
というより製法としては大昔のグラスロッドに戻してしまったといった方が正しいのでしょうか。
WSC-G66MLの特徴
グラスコンポジットにする事でカーボンロッドのように扱いやすいグラスロッドになるのだと思います。
しかし、カーボンロッドに近づく事で本来のグラスロッドらしさがどんどん失われてしまうのではないでしょうか?
今回のお題『WSC-G66ML』は時代と逆行するグラス100%のピュアグラスロッドです。
カバークランキング、中層に浮いたバスに食わせるために中層高速クランキングにおいてグラスロッドの特徴である『ダルさ』『低反発性』があってこそ成り立つ釣りです。
コンポジットにする事でグラスのデメリットでもあり最大のメリットでもある【ダルさ】が失われてしまいます。コンポジットにする事で軽さ、グラスらしからぬシャープさが目立ってきます。
グラスコンポジットにする事でアングラーにとっては扱いやすいように感じることはあっても、実際のところ本来の良さを消してしまっているのではないか?ピュアグラスロッドを使うようになって改めてそう感じるようになりました。
グラスコンポジットになる事でどんどんロッドはシャープになり、『低反発』『しなやか』という本来の特徴がスポイルされてしまうのだと。
ピュアグラスならではのメリット
ではピュアグラスクランキングロッドに一体どんなメリットがあるのでしょうか?
- ルアーを引っ張りすぎない
- クランクベイトが持つ本来のアクション・力を発揮する
- 当たり前だけどバイトを弾きにくく、バレにくい
- カーボンロッドと比べてクッション性が高いので、モノに食い込みにくく根掛かりを回避、又は致命的な根掛かりを回避できる
- カーボンロッドよりもサスペンションの役割を果たすので、クランクベイトを速く巻いてもバランスを崩しにくい
しなやかで低反発というグラスの特徴がルアーを引っ張りすぎずルアーの無駄なスタックを防ぎます。それだけではなく、グラスの低反発性、しなやかなブランクスがクランクベイトがリップで水を噛んで受け流すという一連の動きを妨げないので限りなく『ルアー本来の動き』を出すことができます。
極端な話ですが、フリッピングロッドでクランクベイトを巻いてみると何かクランクの動きがカクカクしてるというかぎこちないことがわかると思います。極端な話ですが、クランクベイトはロッド1つで動きが変わります。
適応ルアー
ワイルドサイドWSC-G66MLはレギュラーサイズのクランクベイトを扱うためのロッドですが下の画像のようなクランクにベストマッチします。
RTO1.5、イヴォーク1,2、ワイルドハンチ、ブリッツシリーズ(MAX、MAXDRはちょっときつい)、ミドルダイバーの中でもかなり強めなバレットDD・・・このサイズのクランクベイトにマッチします。
マクベス、イヴォーク2,0、BB2、RTO2.5、KR3・・・このサイズのフルサイズクランクにはもうワンランク上のWSC-G68Mの出番です。
使えないことはありませんがティップが入りすぎるので高速リトリーブで使うには向きません。ゆっくりトルクを掛けないようなリーリングなら使えないこともありません。
リールとのバランス
WSC-G66MLの重量が約140g。軽いロッドには軽いリール。重たいロッドにはそこそこ重量のあるリール。
グラスロッドのような重めのロッドに軽いリールは合わないと思いますので200g以上のリールをオススメします。
スティーズA TWギア比6.3:1を使っています。最大巻き上げ長65センチ前後の巻き感度、フィーリングが好きなのでノーマルギアを使っているのですが、最低でもこのぐらいの重量のリールを乗せてあげるのがオススメ。
関連記事:【まとめ】スティーズA TW 。スプール,ハンドルの重量の有り
そこそこの重量のリールを使うことで手元に重心が来ることでリーリングが安定します。結果として一日巻き続けた時の疲労感が全く違います。ロッドもそうですが、リールも軽ければいいってもんではないということです。
リョウガクラスまでいくとやりすぎかと思いますが、近々試してみようかと思ってます。
追記:18リョウガ1016を合わせてみましたがスティーズA TWよりも手元が安定するので一日投げ込んだ後の『疲労感』が全く違いました・・・。リョウガをあと数台追加購入決定です。
関連記事:【インプレ】18リョウガ 巻き物特化型リールのレビュー
これはライトゲームロッドで嫌という程味わいました笑
さいごに
ピュアグラスなので重たくてダルくて投げ難いロッドなのだろうと、実際にフィールドで使うまである意味ワクワクしていましたが、実際には『意外とシャキッとしていて、意外と軽くて、意外と投げやすいロッド』でした。
グラスロッド本来の特徴『低反発・しなやかさ』が只のプラスチックの塊であるクランクベイトに命を吹き込むだけでなく、ロッドが常にロッドが曲がり続けることでバラしにくいこと。反発力が低弾性カーボンと比べても圧倒的に低いことでバイトを弾かず絡め取る・薄皮一枚でもなんとか繋ぎ止めてくれる。そんなグラスのメリットに上記の『意外と〜』の部分が組み合わさると最強クランキングロッドだと思いませんか?
グラスなんで使いにくい!と決めつけずに・・・何も考えずに使ってみれば意外と使いやすいということがわかってもらえると思います。
秋の巻き物シーズンにグラスを使うことで今ままで獲れなかった魚が獲れるようになる・・・なんてことはないかもしれませんが、釣りの効率が向上することは間違いないでしょう。
関連記事:【ワイルドサイド】WSC65MHをレビュー。フロッグだけじゃ勿体無いマルチパーパスロッド!
最後まで読んでいただいてありがとうございました。今後も『ワイルドサイド』のインプレ記事を更新していきますので、よかったら読んでみてくださいね。