ワイルドハンチといえば釣れるクランクベイトとして随分前から第一線で活躍している日本を代表するクランクベイトですね。
太いラインでも高速リトリーブでも『しっかり泳ぐ』ことをコンセプトに作られたにクランクベイトです。
しっかり泳ぐというシンプルな言葉の中には『本当に信じて引き倒せる』という言葉が隠されています。
ルアーのポテンシャルを信じて引き倒す事ができる=ルアーを信頼できるかどうか?
巻き物にとってこれは重要なことですよね。信頼して巻き倒す事ができる数少ないクランクベイトのうちの1つなのですが、ワイルドハンチにはアングラー泣かせなポイントがいくつかあります。
ワイルドハンチのスペック
ワイルドハンチのスペック
全長 | 52mm |
重さ | 9.6g |
潜行深度 | 1.2~1.6m |
リングサイズ | アイ:フロント:リア ♯3 |
フックサイズ | フロント:♯7 、 リア:♯5 |
使うラインの太さによって潜行深度は変わりますが、だいたい1~1.5mを引く事ができるワイルドハンチ。
シャロー〜ミドルダイバーに分類されると思うのですが、同じ1,5mレンジを引く事ができるクランクベイトと比較しても軽い巻き心地が軽く、一日中巻き続ける事ができます。
ワイルドハンチの特徴
ワイルドハンチの特徴
- 速巻きでもしっかり泳ぐ
- 水平姿勢
速巻きでもしっかり泳ぐ事
ワイルドハンチの特徴は何と言っても『速く巻いてもしっかり(真っ直ぐ)泳ぐこと』
トゥルーチューンをしっかりやる!これはクランクベイトには当たり前の作業です。しかし、トゥルーチューンをしてもルアーごとに真っ直ぐ泳ぐ(限界スピード)スピードがあります。
その中でもワイルドハンチが独自のリップ形状、バランスの良さから速く巻いてもチドルことなく真っ直ぐと泳いでくる数少ないクランクベイトです。
水平姿勢で泳ぐ数少ないクランクベイト
ワイルドハンチの特徴で最も注目されるのが『太いラインでもしっかり泳ぐ事』『速く巻いても真っ直ぐ泳ぐ事』
この2つだと思います。ネットでもこの特徴がよく書かれています。
しかし、『速く巻いても真っ直ぐ泳ぐこと』これはワイルドハンチを語る上で外せない重要なポイントなのですが、もう1つ外せないことが・・・
水平姿勢で泳ぐこと
この水平姿勢で泳ぐことがワイルドハンチの食わせ要素だと思います。渋い状況でも高い食わせ能力で結果を出す『信頼のクランクベイト』がワイルドハンチです。
ワイルドハンチのデメリット
『信じて引き倒せるクランクベイト』ワイルドハンチですが、最近の流れというかセンターバランスのフックが増えたことでフック交換が面倒なクランクなんです。
フック交換が大変
ワイルドハンチのフックサイズはフロント♯7、リア♯5です。
7、5・・・ほとんどのフックでラインナップがないんですよね。純正フック自体もあまり鋭いフックが付いているわけでもないのですが(一時期はがまかつのトレブル13をつけて出荷していたようです)
フックサイズがあまりない番手なのに、さらに追い打ちをかけるかのように横アイという・・・。今時ほとんどのフックがセンターバランスです。
OSPルアーも横アイでフック交換に困るルアーですが、ワイルドハンチの場合は使いたいフックに5、7がない! 横アイだから綺麗にフックが収まらないという2つのデメリットがあります。
純正に近いフックを使いたい場合はがまかつ トレブル13 フロント♯7 リア♯5を使えばいいと思います。センターバランスではないので純正フックと大差ない見た目になります。
フロント用フック↓
リア用フック↓
僕の場合は純正フックがあまり好きではないのでいろいろなフックを試してきました。
フロント、リアともにワイドゲイプながまかつ トレブル SP-M、リューギのピアストレブルなどを試してきました。
フロントにSP-Mの♯7、リアにSP-M♯5というセッティング最も永かったのですが、何か違う感じ。
フック自体が軽量で泳ぎに影響しないし純正フックよりもフッキングしやすい組み合わせだと思います。
これはワイドゲイプのメリットを活かした『初期掛かり』の良さを狙ったセッティングでした。
しかし、ワイドゲイプのデメリットでもある貫通力の低さが目立ってしまうセッティングでもありました。
初期掛かりはいいのですが、リア、フロント共にショートシャンク・ワイドゲイプのセッティングなので初期掛かりはいいけど、フッキングパワーをロスしやすいセッティングでもありました。
早い話が途中でポロんと外れやすいってことです。
それからフロントは貫通力が高いピアストレブルの♯7、リアフックには初期掛かり重視でSP-M♯5にしてみたりと様々な組み合わせを試してきました。
トレブル21とカマキリトレブルショートシャンクのセッティング
現在の個人的なベストセッティングは
フロントフック:がまかつ トレブル21♯6
リアフック:イチカワ カマキリトレブル ショートシャンク♯4 OR がまかつ トレブルSP-M ♯5
この組み合わせです。
フロントフック:がまかつトレブル21♯6
今ではあまり売っているお店を探すほうが大変なフックになってしまいましたが、ボクはこのフックをワイルドハンチのフロントフックに使っています。
このフックの特徴は『貫通力が高い』こと!
最近流行りのフッ素コートやロングテーパー、マイクロバーブのような付加価値的要素もありません。昔からあるがまかつ製トレブルフックです。
ボクのワイルドハンチのフックセッティングに求める要素は
フロントフックの役割:しっかり貫通させたい。フックポイントが内向きなのでカバー回避効果
リアフック:ショートシャンク・ワイドゲイプ。初期掛かり重視。触れたら刺さるがコンセプト
ワイルドハンチの純正フック♯7とトレブル21♯6の比較です。
純正フックよりもほんの少しロングシャンクでワイドゲイプです。
このフックの特徴としてフックポイントが力が掛かる(アイ)方向に対してフックポイントが内側を向いているため力のロスが少ないということです(間違っていたらごめんなさい)
また、純正フックとシャンクの長さは変わらないが(少しロングシャンク気味)、フックポイントが内向きなのでスナッグレス効果が向上します。
北大祐プロもワイルドハンチのフロントフックにはがまかつトレブル21を使っていますね。リアはフィナの速掛ですがもはや入手困難です。
まあ、真似して使ってみたのですがこれがよかった!今まで多かった貫通してないが故のバラしは減ったし、ランディングした後にフロントフックの刺さり方を確認してみるとしっかり貫通している事が多いです。
フッキングのメカニズム。貫通させるためにどれだけの力が必要かご存知ですか?
リアフック:イチカワフィッシング カマキリトレブルショートシャンク
リアフックにはイチカワフィッシングのカマキリショートシャンク♯4を使っています。
純正フックと比較するとわかるようにショートシャンク・ワイドゲイブです。このフックの特徴はなんと言っても『初期掛かり』の良さでしょう。
ワイドゲイプのフックといえばがまかつSP-Mもワイドゲイプです。しかし、カマキリショートシャンクはただのワイドゲイプ・ショートシャンクではありません。
アウトポイント気味のフックポイントにするすることでショートシャンク、ワイドゲイプのメリット『初期掛かりの良さ』を最大限に発揮しているのです。
- フロントフックの役割:力が伝達しやすいトレブル21。ショートシャンク・ワイドゲイプのリアフックで絡め取ったバイトをやりとりの最中に貫通しやすいフロントフックで刺し混んで確実にランディングしたいという狙い
- リアフック:バイトからフッキングまでの最初のステップ『初期掛かり』の高い『カマキリトレブルショートシャンク』とにかく初期掛かり重視で確実に絡め取るイメージ
まあ、こんなイメージで前後のフックに役割分担させるイメージでセッティングしているのですが、フィアフックについてはカマキリショートシャンクとSP-Mで半々ぐらいです。
フロントフックについてはトレブル21♯6で統一しています。もし、ワイルドハンチのフック交換で悩んでいる方がいらっしゃいましたらご参考までに。
一概にクランクベイトと言ってもフック1つでガラッと変わります。例えばウイグルワートなんてわかりやすい例ですよね。
フックサイズを♯4にするのか、♯6にするのかで全く違う属性のクランクになりますよね(チドルらせるか安定させるかどうかって話です)
ここをいろんなルアーであれこれ試してみると確実に迷路に迷い込むと思います。でもそれが面白いと感じているボクでした。