今回はボクの最も得意とするジャンル『尺メバル』についてです。今までも『尺メバル釣りたい!!』っていう熱い気持ちを持った方数名に教えてきた内容を公開します。
今回の記事がまだ尺メバルを釣った事がない、釣ってみたいけど過酷な釣りはちょっと・・・っていう人の参考になれば幸いです。
冬になると様々なメディアで尺メバルについての情報が配信されますが、プロアングラーが実際に尺メバルを釣っている場所ってほとんどが山越えしてやっとたどりつける磯だったりしますよね。
紙面に映し出される風景を見ても本来のメバリングの『手軽さ』とは掛け離れた場所であることがほとんどです。
普段人が足を踏み入れないような場荒れしていない場所に大型のメバルが多く残っていることは事実です。
しかし、尺メバルの釣り方で悩んで検索してこのサイトにたどり着いた方が、そのような手軽とは掛け離れたポイントで釣りをしているとは思えません。
そこで今回は山越えすることなく手軽に漁港、堤防、漁港に隣接したテトラ帯で約3桁の尺メバルを獲ってきたボクのメソッドをお伝えします。
尺メバルを狙う時に意識するべき重要な3つの項目
尺メバルに関わらず釣りをする上で重要なポイントは
- 場所(ポイント)
- レンジ(棚)
- アプローチ
これは共通認識だと思います。4以降は人によって違うと思いますがボクの場合は以下の通りです
4.スピード
5.ルアー
6.カラー
ざっとこんな感じです。今回は尺メバルを狙う為にとても重要な1〜3についてボクなりの解説をしていきますね。
場所(ポイント)の重要性・敢えて『ずらす』テクニック
もうこれは当たり前すぎる事ですね。魚がいない水溜りにルアーをいくら投げても永遠に釣れません。魚がいる場所にルアーを投げるから釣れる可能性があるわけですね。
山越えしてプレッシャーの掛かっていないフレッシュは場所を求める。魚が大量にストックされる要因のある場所を求めるっていうことは、最も大切な1.場所(ポイント)という項目をより意識して釣りをしているということになります。
当然、尺メバルを釣る為の最短ルートは1.場所を見極めることです。魚が多くストックされていればそれだけ確率は高くなります。
しかし、今回のお題は山越えせずに手軽なメバリングポイントで尺メバルを釣るということです。
手軽なポイント、メジャースポットで尺メバルを狙う場合、結構ハードルは上がります。
そんな時に有効なテクニックがずらしです。
一見有望なポイントに見えてもメジャースポットはみんながルアーを投げ込んで付いている魚はすでに抜かれていることが多いです。
人がスルーするような2級、3級ポイントを重点的に狙ってみたりする事も有効なずらしですが、最も有効なずらしのテクニックは誰もやらないような一見プアーな小場所に入るという事です。
例えば、○○漁港で尺メバルが釣れたという情報があったとします。この場合、○○漁港には尺メバルが入ってくる、もしくは居ついている為の条件は揃っているという事です。
○○漁港を一つのポイントと捉えて隈無く攻略していく事もアリですが、時間的に厳しいものがあります。だいたいどこの漁港も同じだと思いますが、その漁港ごとに1級ポイントと呼ばれる真っ先に人がエントリーする場所ってありますよね?
1級ポイントと呼ばれる場所には1級ポイントと呼ばれるだけの理由があるはずです。昔のようにメバルが多かった時代なら釣れるのかもしれませんが、人が叩きまくったポイントではすでに抜かれていると考えた方が時間を効率的に使う事ができます。
ハナからそんな人が絶対にやる場所は捨てて、ここは誰かが釣りをしていたのを見た事がないっていう超マイナーポイントを試してみてください。
何も場所をずらせ言っても漁港の中に限ったことではありません。漁港から少し歩けばちょっとしたシャローからディープが隣接したポイント、ボトムの変化がある場所、沖にストラクチャーがあるサーフ・・・etc
書ききれませんが何かしらの要素を含んだポイントがありませんか?そんな場所って案外竿抜けポイントなんです。
- メバルがつくストラクチャーを探す
- 人がやっていないような場所を探す
そんな竿抜けポイントにはまだまだ大型のメバルは残っているものです。「竿抜けポイントなんてそうそうないよ」って思う方もいると思います。
でも、よく考えてください。あなたが漁港に向かうまでの道中の海沿いや、なんて事ないただのサーフで人がごった返しているなんて光景を見ますか?
だいたいみんな釣れる(というか釣れた)という情報に群がるのです。もっというならボクの勧める『未開拓のポイント』を探すこと面倒くさがり『尺メバルが釣れた情報がある』○○漁港という安定を求めます。
ボクの過去の実績では普段から誰一人釣りをしているのを見た事がない道路沿いのドシャローで竿を出してみたところ1時間もしない内に25cm以上のメバルが入れ食いになり13Lクーラーの蓋が閉まらなくなったという事もありました。
そのポイントは一見ただのシャローですが、10m先にはブレイクがありメバルがつく条件を満たしていました。さらに少しでしたがブレイク付近にウィードもパラパラと点在していました。
こんな美味しいポイントでも案外みんな竿を出していないのです。
この時の釣果が最も印象的なのですが、他にも足元にルアーを落として巻き上げるだけで25cmクラスのメバルが入れ食いになるようなポイントも数多く存在しました。
この経験に共通することは『普段から誰も見向きもしない超マイナーポイント』であるということです。
近年サーフメバルが注目されていますが、実際にやっている人はまだまだ少ないので今がチャンスです。
- 尺メバルの情報がある漁港の1級ポイントから敢えてずらす。尺メバルが入ってくる、もしくは居つく要因は十分にあるポテンシャルのあるフィールドである可能性が高いので、人に叩かれて抜かれてしまっている場所に時間をかけるのではなく、その付近の2級、3級ポイントを狙う。
- 漁港の中の2級、3級だけではなく、その付近の道路に面した超マイナーポイントにも目を向ける。
人が手を出していないマイナーすぎるポイントでも条件さえ満たしていれば大型メバルはストックされているのです。(全然ダメな場所もありますけど・・・開拓に失敗は付き物と割り切るしかありません)
そんな場所で親アオリが接岸するような場合は熱いエリアと言えます。
レンジの重要性・レンジの考え方とレンジキープ
尺メバルに限らずレンジとは超重要項目です。
尺メバルが釣れる可能性のあるポイントにエントリーしているけど、釣れない原因はレンジにあるかもしれません。
レンジといえば魚の目の前にルアーを通す!こう思う人が多いのではないでしょうか?
それだけではありません。デイゲームで見えるメバルを釣る時、もしくはバスフィッシングで魚の目の前を通したのに釣れなかった経験って誰でもあると思います。
目の前を通して食ってくる状況ならバスと同じレンジを通す方がミスバイトも減りフッキング率も上がるでしょう。
しかし、メバルを騙すという意味では魚よりも少し上を引いてくる方が騙しやすい、見つけてもらいやすいという事が言えます。これは水族館でメバルを観察すればわかると思います。
魚を騙すという事で言えば水面、底が最も騙しやすいということはルアーフィッシングの基本的な考え方だと思いますが、メバルでも当然同じ事が言えます。
尺メバル=ボトムという人もいますがボトムは魚を騙しやすいからです。横にルアーを引いてくる場合はやや上を意識した方が騙しやすいが、フォール主体で狙う場合は底を意識する事がオススメです。
手書きのイラストで申し訳ありませんが、①〜③の順んで有効なルアーの見せ方だと考えています。
ここまでは魚が付いているレンジと捕食するレンジの話でしたが、後半はレンジキープの話になります。
昔からメバルは横の動き=ただ巻きの釣りとも言われます。近年は様々なメソッドが確立され、ただ巻き、ストレートリトリーブが話題になることも少なくなってきました。
ワインド、ドリフト、キャロ、ドリフトなど多くのメソッドが存在しますが、ボクの中で最終的に最も有効なメソッドはただ巻きだという結論になりました。
ただ巻きと言えばただリーリングすればいいのですが、それだけでは有効なメソッドとは言えません。ただ巻くだけの曖昧なものでは人と差がつくはずがありません。
ただ巻くのではなく、狙ったレンジを一定に保つリトリーブが尺メバルを狙う為の基本であり、最も結果が出ている最強のメソッドとなります。
水面直下やボトムを狙う場合レンジをキープすることは簡単です。しかし、中層でレンジをキープすることは大変ですよね。
普通に何も考えずに同じスピードでリーリングするとジグヘッドはアングラーに近づくに連れて上に上にと上がってきます。
例えばカウント10でリーリングを開始したとします。しかし、何も意識せずただ巻いているだけではジグヘッドの軌道は上に向かって行きます。カウント10のレンジを狙っているのにそのレンジを引いてこれる距離は短くなってしまいます。
自分の狙ったレンジを長く引く事ができるようになれば釣りの効率が圧倒的に向上し、釣りの精度も高くなります。結果として再現性も高くなり次の一匹へとつながるのです。
ベイトの逃げ場がなくなる水面に向かってルアーの軌道が上がっていく事が有効な場合もありますが、基本は一定のレンジをキープする事です。
レンジキープを意識する場合、ボクがリーリング中には行ってい動作は以下の通りです。
- ロッドはやや立て気味
- ロッドポジションの上下でレンジ操作するのではなくリーリングスピードで調整(ロッドティップを下げるのは足元のみ)
- PEラインの浮力と風、潮の速さを考慮して同じレンジ感覚を掴みやすいジグヘッドのウエイトを選ぶ(PEラインの水中での軌道を意識してリーリングする。沈もうとするジグヘッドをPEの浮力でバランスをとるイメージ)
文字に起こしても伝わらないと思うので昼間にジグヘッドの動きを目で見て確認しながら練習する事が重要です。レンジを外さないようにリトリーブできるようになれば、釣れる魚の数は飛躍的に増えます!
コツとしては
- ロッドはやや立て気味に(時計の10時ぐらい)
- 2.5インチ前後のやや大きめのワームでルアーの巻き抵抗を感じやすくする
ボクが多くの尺メバルを『お手軽ポイント』で釣ることができた一番の要因がレンジキープを意識してきたからです。
1.場所で説明したようにメジャーな場所からの『ずらし』、そしてジグヘッドのレンジキープ!
この二つがメジャーポイントで尺メバルを釣る為の最短ルートだと断言できます。
- 一概にレンジと一言で片付けるのではなく、魚のポジションと実際に口を使いやすいレンジは違う場合が多い
- ルアーをリトリーブする時は一定のレンジをキープする為のテクニックを磨く
1については考え方の問なのですぐに実践できますよね。
2については昼間の目視できる状況で自分のルアーがどのように泳いでいるのか確認してください。リップのついていないルアーを完璧にレンジキープすることは不可能ですが、レンジキープできる距離が短い人と少しでも長く同じレンジでルアーを泳がす事ができる人では釣果に差が出ます。
アプローチの重要性・アプローチ1つでその場所は終わってしまう?
アプローチ1つでそのポイントが終わってしまう事も・・・。アプローチとはそれだけ重要なんです。
ポイントにエントリーする時にヘッドライトで水面、足元を照らしてしまう人って多いですよね。
ライトの影響はないと言う人もいますが、ボクはヘッドライトで無駄なプレッシャーは与えない方がいいと考えています。
ポイントに近づく時の足音も重要です。水中には結構響いていると思います。ポイントに近づく時は静かにそ〜っと近づく!当たり前の事ですが、当たり前の事を当たり前にこなす!これ大事です。
ポイントに近づくまでに需要なことを2つ言いました。しかし、それだけではありません。ポイントの特徴が全くわからない状況で一投目を投げるのはあまり良い選択とは言えません。
できることなら昼間に地形のチェックを軽くでいいので済ませておきましょう。全くわからないポイントで根掛かりなど場所を荒らしてしまうのは非常にもったいないです。
最初の一投目はプレッシャーが掛かっていない、そのポイントで最も食ってくる可能性の高いキャストです。できるだけそのポイントで居着いている可能性の高い場所に一撃でルアーを入れたいですよね。
その為には事前にある程度の情報が必要です。
- ポイントに近づく時はヘッドライトで水面、水際を照らさない
- 足音に細心の注意を払う
- あらかじめ下見をして地形、そのポイントの大まかな情報を得る
尺メバル攻略にオススメのルアー・ジグヘッド
ここからは『お手軽釣行の延長で尺メバルを釣る』と言う今回の趣旨から少しズレるのですが、ガチ勢、お手軽派関係なく、尺メバルを狙う上で共通項目となります。
レギュラーサイズではなく尺メバルを狙うのだから大きいルアーで釣る!!この考え方も正解だと思います。
特に3月以降、エギンガーがそわそわしだす頃には大型のルアー、プラグが効果的です。場所(ポイント)の項目でも少し書きましたが尺メバルが釣れやすい場所って春のエギングと被る事が多いんですよ。
オススメのジグヘッド
出典:https://ajing1.com/2017/02/22/【土肥富-ラッシュヘッド-開発ストーリー】~ライ/
odz ラッシュヘッドLサイズ
1g~3gまで細かくウエイト分けされた対尺メバル用ジグヘッドです。
このジグヘッドの特徴はなんといっても線径からは想像もできない圧倒的に刺さる針先です。
実はテストの段階から使わせてもらっていたので30匹弱の尺メバルを釣る事ができました。おそらく他社ではここまで過酷なテストはしていないだろうと思うぐらい過酷なテストだったのですが、おかげで尺メバルを狙う時のジグヘッドでオススメはモノは?と聞かれたら『ラッシュヘッド』と自信を持って答える事ができます。
究極のスタンダードを目指して開発がスタートいたこのジグヘッドはラウンド型のフック形状、ややロングシャンクなオールランドに使えるまさに『ライトゲームのスタンダード』と言えるフックを搭載したジグヘッドです。
プロトのLサイズはSサイズ、Mサイズ同様 針先を細く研いでいました。しかし、テストの最中に針先が折れると言う問題が発生しました。
回収中、テトラに針先がぶつかることでいつの間にか針先が折れたり、曲がるというトラブルが頻繁に発生した為、針先の鋭さは損なわずに耐久性をあげる為テーパーの角度を調整しています。
Lサイズ | Mサイズ | Sサイズ |
線径:0.71mm | 0.56mm | 0.51mm |
平打ち加工 | 平打ち加工 | 平打ち加工 |
どのサイズもメバリングでオススメなジグヘッドなのですが、狙いは尺メバル。
迷うことなくLサイズ一択です。線径0.71mmライトゲーム用のジグヘッドでは太軸の部類に入る線径のフックですが、見た目と反する他を凌駕する圧倒的な初期掛かりの良さを実現しています。
当初は鋭いが故の針先の脆さがネックでしたが、改良された製品版は衝撃に強くなっただけなく針先の鈍りにくさも向上しています。
使い方にもよりと思うのですが、テストで25〜30cmのメバルを30匹弱1つのジグヘッドで釣った事があるのですが、流石に最後の方は掛かりが甘く寄せる途中でポロっと外れる事もありました。
しかし、大型メバルの硬い口で何度も負荷を掛けても尚これだけの刺さりの良さを見せるフックをボクは知りません。
また、刺さりがいい=伸びにくいという事です。尺メバルと言えば『フックを伸ばされた〜』という話をよく聞きませんか?
実際ボクも何度も経験したのですが、フックが伸ばされる原因はフックがしっかり貫通せず針先が乗っかっているだけの状態で魚とファイトしているからです。
フックが貫通していないので全体に負荷を分散する事ができず、一部に負荷が集中する事で太軸フックであろうがあっけなく伸びてしまいます。
数少ないチャンスをモノにする為にも魚に最初に触れる『フック』には拘るべきです。
オススメのワーム
今回はボクが実際にメインで使用している実績の高いワームを1つ紹介します。
Tict ブリリアント2.5インチ
Tictのアジングワームとして初期からラインナップされている2.5インチのパドルテールが特徴的なワームです。
大型のメバルを狙う上でサイズもちょうどよく、ベイトがアミのような極端に小さいモノを偏食している厄介なメバルでない限りオールラウンドに使えるパイロット的なワームです。
一度は廃盤となりましたが最近また復刻しましたね。Tictフィールドスタッフの間でも尺メバルの実績が高いワームです。
廃盤になりボクのストックもそろそろ無くなりそうだったので復刻が決まった時は嬉しかったです。
レンジキープする感覚を掴む為にもある程度抵抗感もあるワームを使うことをオススメしましたが、やや太めのボディで十分な抵抗感を感じる事ができます。
ボクがこのワームをメインに使う理由は
- どこでも売っている(どこでも売っているって重要ですよね)
- 良心的な価格設定
- 柔らかいのでフッキングの妨げになりにくい
- とにかく釣れる
ざっとこんな理由です。よく釣れる実績が高いワームだから自信を持ってキャストできるのです。
だ〜いぶ↑の方で1〜3までが『特に重要な項目』であるという話をしましたが、ボクの中ではルアーの優先順位はあくまでも5番目です。
- 場所(ポイント)
- レンジ
- アプローチ
ルアーやカラーについてあまり多く書くつもりはありませんので、あくまでもボクの過去の実績が高いワームをオススメしているという認識でお願いします。
他のオススメワームについてはまた後日メバルシーズンまでに記事にしようと思います。
尺メバル狙いのタックルセッティング
尺メバルを狙う上で最も注目されるのがタックルだと思います。タックルについてボクなりの考えを書いていきます。
尺メバルを狙う時のロッドについて
各社発売している尺メバルロッドと言えば長くてゴツいロッドが多いですよね。地磯や沖磯で使う場合はロングロッドは有効だと思います。
しかし、手軽なポイント、一見なんてことない場所で8.5~9fもあるロングロッドを使うとメリットよりもデメリットが目立ってきます。
あまりロングロッドが好きではないので、ボクが使っているロッドは6.10~7.7fです。
ボクがここ数年尺メバルを狙う時に必ず持っていく相棒とでも言うできロッドがこちら↓↓
ブリーデン GRF-TX77despoil
ボトムやカバーにタイトに張り付いた魚をリアクションで喰わせる "despoil/奪取"スタイル専用設計。他のリグや思考では攻略困難だった大型魚を高確率に狙って獲る。軽量JHで藻場などのカバーに攻め込み、即効力でカバーから引き剥がし奪取する事に特化。それをスムーズに操作出来る様、軽量リグでもボトムタッチやカバータッチを明確にアングラーの五感に伝達出来る超越高感度が "despoil/奪取"スタイルを異次元ハイレベルで実現!高弾性ブランクスのしなりの少なさが、リグをカバーから奪取する際にリグの移動距離を最小限に抑え、ティップ~ベリーの弛みも排除し、リグがカバーから引き剥がされた直後のバイトも過敏に捉え、大型魚の超硬な口回りにも強烈にフックを貫通させます。フッキング後もモンスターの強引なファイトに超筋肉質ブランクスがガッチリと受け止め、粘り、BREADENブランクス共通の強大なトルク&高強度でリフティングし引き寄せます。しかも持ち重り感が良く操作性もキビキビ!先進ベストバランスな一竿です。
メバルロッドというジャンルの中では相当パツパツのロッドなのですが、魚を掛けた後は意外と素直に曲がるトルクフルなロッドです。
リグの操作感は高弾性カーボンのようなドライで乾いた感じなのですが、いざ魚を掛けるとマイルドな感覚・・・なんとも不思議なフィーリングのロッドです。
しっかり曲がったブランクスが戻ろうとする復元力の高さが強烈なリフティングパワーを生み、その強烈なトルクは70cmクラスのシーバスでも余裕で浮かせてしまう、まさに『剛』の竿です。
- 高弾性ロッドらしくパリッとした硬いフィーリングだがしっかりと曲がる不思議なフィーリング
- ティップの張りが絶妙で深い根掛かりを回避しやすい
- 適度なティップの張りによってウィードを軽い力で切れるのでハングオフの後のルアーの移動距離を抑える事が可能
- 圧倒的なトルクにより強引なやりとりもできるが、しっかりタメを作ってやりとりすると魚に本気を出させることなく安全に取り込めるという相違する特徴。
よほどの大場所でない限り極端なロングロッドは釣りの精度下げてしまう要因になる事が多いです。
長さのアドバンテージよりもショートロッドのキャストの正確さ、アクションの付けやすさ、取り回しなどのメリットの恩恵が多いように思います。(TX77ディスポイルはグリップが長めなのでブランクスの有効レングスは7f前半のロッドと変わりません)
尺メバルを狙う時のリールについて
尺メバルだからと言ってリールに特別な性能は必要ありません。
敢えて言うなら安定したリーリングの為に2500番クラスの使用をオススメします。メバリングに2500番といえばやや大きめの番手ですが、ロッドのバランスを考えても2500番で大きすぎるということはありません。
ロッドとのバランス次第では小さなハイギアリールでもいいのですが、ボクの場合はノーマルギアの2500番クラス最大巻き上げ長70cm程度のリールを選んでいます。
ノーマルギアを選ぶ理由は『巻きの軽さ』を求めているからです。一方、ハイギアの方が巻き感度に優れていますし、ルアーの回収も速くファイト中もラインテンションをキープしやすいのでバレにくいというメリットがあります。
しかし、ハイギアほどではありませんが速く巻くことはノーマルギアでもできます。しかし、ハイギアでゆっくり巻き続けるとことは結構大変です。釣れる時・集中している時なら苦にならないのですが、釣れない時間はついつい自然と巻く手が速くなってしまうものです。
釣れない時でもきっちりとやるべき事をやる為にボクはノーマルギアを推薦しています。
尺メバルを狙うならランディングネットを必ず持ち歩こう!!
ある程度強いタックルで挑んでいればせいぜい500gぐらいの魚なので抜きあげることもできますが、タモは必ず用意しておいたほうがいいでしょう。
タモといっても掬うだけではありません。鮎釣りのように抜きあげた魚をキャッチする為に使う事が多いです。
テトラ帯で抜きあげた時にタモがないと落としてしまう事がよくあります。すぐに口を掴めればいいのですが、なかなか上手くいきませんよね。実際ボクも結構落としてます・・・。
また、シーバスなど大型の外道がよくヒットするのでタモは必ず用意しておきましょう。
足元はスパイクよりもハイパーVソール
テトラ帯、磯の釣りにはスパイクシューズが必要です。
たしかにスパイクは必要なのですが、テトラ帯で釣りをする場合スパイクのせいで滑ってしまう事が多々あります。特に新しいテトラ、表面に砂が乗っているようなテトラはめちゃくちゃ滑ります。
基本はスパイクなのですが、ハイパーVソールを一足持っておくと便利ですよ。
堤防や漁港の釣りでも活躍しますし、スパイクでは滑ってしまうような状態のテトラでもしっかりとグリップします。
ダイワなど釣り具メーカーは高いのですが釣り用でなければ安く買えるものもありますよ。一足あると非常に便利です。安全靴として使うわけではないので先芯なしのモデルでいいと思います。
意外と知らない満月の爆発力
ほとんどのメディアの記事、プロも口を揃えて闇夜が釣れると言いますよね。そして満月は釣れないと言われています。
たしかにライトゲームに満月はあまりいい印象はないですよね。特にアジングの場合は満月には天敵です。
しかし、満月に爆発するシチュエーションが確実に存在します。それはウィードエリアです。水面近くまでウィードが育ってくる春先はむしろ満月の方が有利な事が多いです。
月明かりに照らされて下から見上げるとルアーのシルエットがいつも以上に目立つわけです。
ほとんどが下からゴンッと引ったくられるようなバイトがこの釣りの特徴なのですが、普段はウィードエッジやウィードポケットを丁寧に探らないとバイトが得られないようなポイントでも満月のルナパワーが発揮される事でウィードエリア全域がポイントになります。
普段はウィードに隠れている大型のメバルにこちらからストラクチャーの近くを丁寧にアプローチしてあげないといけないのですが、満月の月明かりというプラス要素が加わることにより少々アバウトなアプローチでも満月は釣れる状況になるわけです。
普段はベイトのシルエットがはっきりしないのであまり見つける事ができないのかどうかは定かではありませんが、月明かりでルアーのシルエットがはっきりする事でいつもより見つけやすくなりウィードの上をふら〜と泳いでくるベイト(ルアー)を捕食してくるのだと思います。
まとめ
- 場所(ポイント)
- レンジ(棚)
- アプローチ
ルアーの種類やカラーばかりが注目されがちですが、場所・魚のレンジ・魚が捕食するレンジ・どういった方法でアプローチするのか・ポイントへの入り方、この辺が最も大事なのだと思っています。
人が叩いて魚が抜かれてしまった場所にはもう魚は残っていません。本来ならば魚のストック量が多い場所に行くとこが一番の近道なのですが、当然危険を伴う場所が多いです。
身近な釣り場でもまだまだ大型のメバルは残っています。その残ったメバルを釣る為には『人と同じ事』『同じ場所』でやっていては確率も下がってしまいます。
【人と視点をずらす】ことで手付かずのマイポイントを見つける事ができれば尺メバルはそんなに高いハードルではありません。
案外なんてことないショボい場所にもいるもんです。あまりに奥まった場所は良くありませんが、外洋に面した場所ならば十分に可能性はあります。
尺メバルを釣るための必殺技、裏技はありませんが、今回ボクが何度も行ってきた『ずらしのポイント選定』『レンジキープを意識したリトリーブ』『ポイントへの入り方を含めたアプローチ』
この3つを意識してもらえれば釣果は変わるはずです。今回の10000字を超える長〜〜〜い記事が『初めての尺メバル』への手助けになれば嬉しいです。
最後まで読んで頂いてありがとうございました。